2015年12月2日水曜日

祖父母から受け継いだ家 - 台所全面改修

昭和40年代に建てられた木造住宅。
今現在住まわれているのは建て主のお孫さんご夫婦とお子様たち。

もう数年もすれば築年数が半世紀を迎えますが、建て替えすることは考えずお子様に譲りたいとご希望されています。
しかし、新築当時の間取りを含め仕上げ工事もいまどきではないため、少しずつリフォームを重ねていらっしゃいます。

今回は、食堂と一体になった台所の全面改修の依頼を請け工事をおこないました。


25年ほど前に取り替えた流し台と今はほとんど見かけなくなった瞬間湯沸かし器が懐かしく時の流れを感じさせます。 





流し台右奥には掃出し窓と高窓のついた物置スペースがあり、今でいうところのパントリーのような使い方をされています。
また、ガラス障子がありますので閉塞感が多少あり実際よりも狭く感じます。

提案させて頂いたプランはこの物置部分も部屋に取り込み広く使って頂こうをいうものです。


提案させて頂いたプランを気に入って頂き工事を開始。

必要最小限の解体工事を行います。コンロ/流し前のタイルは全面撤去しキッチンパネルにする予定。










室内壁は下地面材をすべて取替えます。















床下は断熱材を敷込ます。当時の住宅では床下断熱材が入っていないことが当たり前でした。

断熱材を入れることで多少足元の冷たさが改善されることが期待できます。













掃出し窓は撤去し壁にしますが、高窓は明かり採りのために残します。














完成

奥様のお好みのブラウンをベースにした色合い














物入れだったスペースも取り込みました。

高窓がプライバシーに配慮されたアクセント採光となりいい雰囲気です。













先日訪問させて頂いた時に撮影させて頂いたご使用中の様子。
すっかり馴染んでいます。
取り込んだ物置スペースには50インチの4Kテレビが鎮座し、正面からは見えませんがテレビ左奥に食器棚を置き ましたので全体にスッキリとみえます。



成 果
奥様は念願だった台所の改修が叶い喜ばれ、お子様たちは綺麗な大きなテレビが見れるようになったと喜ばれ、ご主人様は家族が集える場所が手に入ったと喜ばれDKからLDKとしてお使いになっています。

感 想
日本の木造住宅の平均寿命は約30年弱という統計資料がありますが、今回の事例のような半世紀を超えて住み続けてゆくことは建築に携わる者として心底応援させていただきたくなります。
弊社が建築させて頂いた新築住宅にお住いのお客様もこちらのように孫子の代まで住み続けて頂けることを切に願いますそのためには、お客様に愛着を持っていただく意匠と基本性能の確かさ、維持のしやすさがキーポイントです。

【主だった工事内容】
ダイニングキッチンの全面改修・ガス給湯器の取替え・その他付帯工事。

【工 期】
調査日を含んで延べ12日間。

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