昭和28年に建てられた住宅ですので、今年で満60年、還暦ですね。
近頃の住宅ではほとんど見かけることがなくなった表し柱や真壁。
懐かしさと同時に今見ると逆に新鮮に感じます。
玄関を入った正面に造られた電話台。
携帯電話が普及する前までは、電話機は一家に一台が当たり前で、玄関先に置いてあるのが常でした。
思春期に家族に聞かれたくない話や込み入った話をするのに苦労したのも懐かしい思い出。
畳に置いた箪笥。
神棚も近頃は見かけなくなりました。
風通しのいい縁側。
障子紙を通して入ってくる光には部屋を包み込むような優しさがあります。
黒っぽい木の部分と白い壁のコントラストが綺麗です。
急な角度の階段を下りきると
ヒノキの板張り廊下は、歩くとキュッキュ・キュッキュと鳴きます。
合板フローリングにはない節の表情が楽しいですね。
「思い出が詰まった家なので今のままのイメージを大切にしたい」
というお客様のご要望ですので、知恵の絞りどころです。
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