2013年8月8日木曜日

懐かしい薫り ― 大切にしたいもの 実務編

気がつけば、前回の投稿から1ヶ月が経っています。

毎日の猛烈な暑さと込み入った工事を連続して行っているせいか
時間が経つのが本当に早い今日この頃です。



耐震改修工事を開始しました。
テーマは、耐震性能向上と今のイメージを壊さないというものです。


工事範囲は二間続きの和室ですので、お盆を挟んで一期工事と二期工事に分けて行います。


一期工事は、和室6畳間に耐震壁を二箇所設置します。

二期工事は、隣の四畳半と階段下の床下にベタ基礎を作り、耐震壁と二階床梁の補強用の
柱と梁を増設する内容です。当然二期工事の方が内容が濃いです。


まずは、一期工事から

着工前

北側玄関側からの部屋への入り口

壁に造りつけられた木製窓から優しい光が届いています。








壁を解体

元のイメージを大切にするために長押(なげし)は残します。






















筋交いを設置

構造用の金物で確実に取付けます。

これが耐震補強壁の要です。






石膏ボードを取付

元の壁にあったような大きさの窓は造れないですが、優しい光を入れるために明かり採り造りました。

素材はアクリル板で軽くて割れにくいので安全です。


この後壁を仕上げます。

仕上げは、珪藻土の塗り壁にします。





玄関側からの様子

電話台と窓が懐かしさを醸し出しています。

このイメージを壊さないようにしたいですね。




















電話台を傷つけないよう慎重に解体しました。



石膏ボードを取り付け

着工前と同じように柱を見せる真壁造りに仕上げました。

明り採りの窓は、筋交いに干渉しない最大寸法で設置。


ここも塗り壁にします。




広縁側にも壁を設置します。


テレビ後方にある障子の場所に壁を作ります。




解体

土壁ですので、部屋中土埃が立ち込めます。

そのため、ビニールシートの養生は必須です。




耐震壁を造ります。

化粧柱を立てて筋交いを設置。

柱は単板集成材で見た目は無垢の柱ですが、無垢材にありがちなねじれや反りがなく安定した柱です。

長期にわたり変形も少なく、また強度は無垢材のようにばらつきが少ないため補強材としては良いと思います。


ここも長押を生かします。
欄間障子も生かせるようにします。



石膏ボードを取り付け

ここも真壁造りにし、珪藻土塗りにします。

障子は幅が変わったため、使えなくなりましたので新調します。






広縁側からの様子

欄間障子は、開口部中央に竹を渡した造り




今回さわらない部分を傷めないように慎重に解体します。





化粧柱と筋交いを設置

細やかな作業精度が必要な箇所です。




石膏ボードを取り付け

ここも塗り壁にします。

欄間障子部分は半分になりましたが、上手くか生かすことができました。


ここまでの工事日数は3日間。

一期工事 お盆までに完成することができそうです。



                   







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