2024年3月9日土曜日

模様替え - 大掛かりでした

 十数年前に新築工事をお世話させていただきましたお客様。

新築時に諦めた内容を実現したいとのご要望です。

諦めたのはドア・木部・天井・壁・床を全て天然素材にしたい。

間取り・建具の種類は大変気に入っているので、変更のない模様替えです。


リフォーム前のLDK

【新築時の仕様】

床:単板貼り合板フローリング
建具:樹脂シート貼りの建材
壁:ビニールクロス


リフォーム後のLDK

【リフォーム後の仕様】

床:杉板フローリング
建具:パインの建材
天井:紙クロス
壁:紙クロス+タイル



解体工事

床フローリングはドア高さに変更がないため、全て捲る必要があります。



リフォーム前の階段回り
階段も取替えとなります。
階段右横の家具は家具屋さんに製作したもらった一品ものです。



リフォーム後の階段回り
階段も床に合わせてパイン無垢製に取替え。
家具もパイン材でリフォーム前と同じサイズを家具屋さんで製作。



リフォーム前のLDK天井・壁
リフォーム前の天井・壁
ビニールクロス貼り。



リフォーム後のLDK天井・壁
リフォーム後の天井・壁
紙クロス『オガファーザー』
壁一面のみ『エコカラット』
回り縁はパイン材


完成後の様子


リフォーム前の玄関ホール
新築時の玄関ホールは、いたってシンプルなデザインでしたが、少々物足りないということでアレンジすることに、



リフォーム後の玄関ホール

正面壁に『エコカラット』をワンポイントに貼り、天井照明をダウンライトを新設。
パイン無垢材の靴入れを追加して変化を付けました。



リフォーム後の玄関ホール

屋内から見た様子。

一階トイレ

一階のトイレは、TOTO『ネオレスト』に取替え、
正面壁は『エコカラット』をアクセント貼り。



成 果
新築時にご予算の関係で諦めた自然素材建材でしたが、十数年の時を経て実現できました。
新築計画時に一階の冷暖房は、エアコン一台で賄えるような性能設計としていましたが、今回のリフォームで床を無垢材に取り換えたことで真冬でも素足のままで過ごすことができるようになり、今まで以上に性能が上がったと同時にデザイン性も増し大変ご満足をいただきました。

感 想
新築時の第一希望は『高耐震・高断熱・高気密』住宅という性能重視でしたので、性能に係る予算が大きくなり自然素材による仕上げ材を断念されました。
新築時にしっかりとした性能を持たせて建てると後々のリフォームの目標と成果がより分かり易く、満足度も高くなると思います。

・因みに今回の建物の新築時の仕様・性能は
木造軸組み(集成材)金具工法・剛床仕様、壁内・屋根垂木間・床根太間ウレタン断熱材、屋根は陶器瓦葺き、外壁は窯業系サイディング、窓は樹脂サッシのペアガラスです。

Q値=1.99W/m2K 
 ⇒ Q値(熱損失係数:熱の逃げにくさ)は今回の新築当時の値ですが、現在はUa値(外皮平均熱貫流率:熱の逃げやすさ)で熱損失量を表します。どちらも設計時に計算で出すことができます。
個人的にはQ値の方が実態に近い値を得ることができると思っています。
参考までにUa値にザックリ再計算すると約0.53(W/m2・k)でした。

C値=0.5cm2/m2
 ⇒ C値(建物全体の隙間の割合)建物完成時の気密測定機器による実測値ですので計算では出せません。ひたすら隙間をなくす丁寧な施工が必要です。
(大手ハウスメーカーでは行わないところが多いようです!?

2024年現在の高性能窓サッシ(ガラス)を採用しますと、現在基準でも不足のない性能を持たせることが可能だと思います。
省エネ住宅は家計を助けるだけでなく、そこに住む人の健康を守ることができます。


【主だった工事内容】
・屋内工事(一階のみ)
天井・壁・床材の貼替え、階段・建具・便器の取替え、玄関靴入れ追加、食洗器取替え、その他付帯工事。

・屋外工事
外壁ウレタン系コーキングに打ち替え・外壁水性シリコン塗装、バルコニー防水トップコート改修、アプローチ階段スペイン産テラコッタタイル貼り、窓位置変更、その他付帯工事。

【工 期】
約1.5ヶ月間。

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